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書評『時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則』

はじめに

 
皆が一様な生活リズムで生きることはもはや現代では不可能です。
それぞれの生活スタイルに、それぞれの正解があるはずなのです。
 
時間栄養学は、「いつ」「どういうタイミングで」栄養を摂取するかで効果が変わってくることを示します。
 
これはまさに「これからの、未来の学問」です。
 
「時間栄養学」
 
この一語でノックアウト。買わざるを得ませんでした。
 
 
本書は、全体的に、ちょっと煮え切らない印象を持つ方も多いと思います。
 
じゃあどうするのがいいのか?
結局何をしたらいいのか?
 
が読み取りにくい部分があります。
 
それはまだまだ発展途上の研究ジャンルであって、これからの学問の証でもあります。
 
ですので、多少内容は乱暴にはなると思いますが、
私なりに重要ポイントをわかりやすくまとめてしまうことにします。
正確さを犠牲にしても、わかりやすさ重視でいきます。
 

まずは基礎を押さえる

 
では早速、一気に最重要ポイントを押さえましょう。
 
・人の体内時計はそもそも24時間ではないので、ほっとくとどんどんズレていく。
 
・すべての細胞に体内時計があり、脳にメイン時計がある。他はサブ時計。
 
・それぞれの時計も、周期がまちまちでありズレがある。
 
・そのズレを調節するのが、光の刺激と、食事の刺激。
 
・光の刺激により、メイン時計が調節され、メイン時計の働きでサブ時計も一気にリズムが揃う。
 
・食事の刺激により、メイン時計を介さずにサブ時計のリズムを直接揃えることができる
 
光の刺激はよくご存知のことかと思います。
朝起きて光を浴びること。
夜はブルーライトをカットすること。
寝る前のスマホは控えること。
まさにこのあたりの話のことです。
ブルーライトにより朝だという刺激がメイン時計に入るわけです。
 
さて、この本のタイトルが時間「栄養学」であるように、
メインは光の刺激ではなく、食事の刺激です。
 
どういう食事が体内時計を調節してくれるのか?
 
ここが本書の最重要点です。
一気に押さえましょう。
 

食事による時計の調節

 
食事による体内時計の調節の大要素は3つです!
 
・絶食時間 
 
身体は、長い絶食時間の後の食事を「朝」とみなします!
 
・食事量 
 
身体は、食事量の多い食事を「朝」とみなします!
 
・食事内容
 
そして、タンパク質(特にシステインというアミノ酸)+高GIの糖質+フィッシュオイル
が最も時計の調整力の強い食事内容です!
 
 
 
ですので、最高なのは
夕食を少なく、早めに摂って、朝までの絶食時間を長く取り、
朝は例えば「魚と米」などをたくさん食べる。
のが体内時計調節的には最強ということです。
 
すごく価値があるなと感じるのは、
上記の法則を押さえていれば、時差ボケやシフトワークに対応できるというところです。
時差ボケやシフトワークでリズムを崩さないための具体的な方法も本書に書かれています。
海外旅行好きの方や看護師さんなどシフトワーカーの方はぜひ本書を読んでみてください。
これは読む価値があります!

 

 

PS 黙ってプロテイン飲め

 

最後にホエイプロテインはやっぱり最高だ、とささやいておきます。

 
時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則

時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則

  • 作者: 古谷彰子,柴田重信
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2014/08/26
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