サカトのバイオハック

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ATP2B1 遺伝子とその働き🧬

Weaving Gym 所属のサカトです。

今回は「ATP2B1遺伝子」について書いていきます。

ATP2B1 遺伝子

本遺伝子は、CaポンプであるPMCA1を規定する遺伝子であり、細胞内(サイトゾル)のCaを汲み出すことにより、細胞内Ca濃度を調節していると考えられている。

KAKEN — 研究課題をさがす | 高血圧関連遺伝子ATP2B1の腎機能および尿細管における意義に関する研究 (KAKENHI-PROJECT-19K08709)

カルシウムイオンは筋肉の収縮や血管の収縮に必要なシグナルです。

高血圧に対して処方される薬が「カルシウムブロッカー」であることからも、なんとなくの理解はできると思います。

それぞれにおけるカルシウムイオンの働き

筋肉においては筋小胞体からのCa+放出で直接的に筋収縮を引き起こします。

一方で血管平滑筋の収縮は、主に細胞外からのCa+流入によって為され、小胞体からのCa+は副次的なものとなっています(CICR:Ca²⁺誘発性Ca²⁺放出)。

ATP2B1に変異があると

ATP2B1はCa+ポンプ「PMCA1」をコードする遺伝子で、PMCAは細胞から外にCa+を排出する働きをもちます。

当遺伝子の変異によってPMCAの働きが悪いとなると、働きがいい人に比べて細胞内のCa+が常にうっすら(?)多い状態となるわけです。

そのことによって細胞外からのCa+の流入に対して小胞体からのCICRがより起こりやすくなり、血管平滑筋は収縮傾向となります。

それがGWASによって統計的には「数mmHgの血圧の上昇」として観測されているのだと考えられます。

ちなみに私は日本人には1割程度しかいない「低血圧サイド」のSNPを持っています。

あなたはどうでしょうか。

ATP2B1の影響力

もちろん食生活などの環境要因に比べれば遥かに小さな影響力ですが

ATP2B1は本態性高血圧候補遺伝子のSNP単独の中ではトップクラスに影響力の大きい遺伝子です。

遺伝子検査をしたならばぜひ確認しておきたいところですね。