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健康コンサル兼バイオハッカー「サカト」のブログ

糖質の摂取量が増えたら、その分ビタミンCの必要量が増えるか?【輸送体から検証】

どうもサカトです。

今回は Twitter で見かけたネタ

糖質を摂取してるとビタミンCの所用量が増す説

を軽く検証してみたいと思います。

私の記憶でしかありませんが(ツイート検索しても見つけられなかった)

グルコースとビタミンCは輸送体が共通、だからグルコースが多いとビタミンCが組織に取り込まれにくい

みたいな話だったように思います。

これは果たして本当なのか、ちょっと調べてみました。

糖質の摂取量が増えたら、その分ビタミンCの必要量が増えるか?

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「神奈川県立衛生短大」の岡村 正人氏の論文

『Na^+依存アスコルビン酸トランスポーターSVCT 1,2およびデヒドロアスコルビン酸の取り込みにかかわるGLUT 1,3について』を参考にします。

www.jstage.jst.go.jp

ビタミンCには2つの形態があり、取り込みの経路が異なる

まず、序文を読んでみるといくつかのことがわかります。

アスコ ルビン酸(AsA)がNa との共輸送により細胞に取り込まれることは広く知られてい るが, 最 近ラッ ト1)とヒト2)でNa+依存AsA トランスポーターの遺伝子がクローニ ングされた.

また,グルコー スの輸送にかかわるトランスポーターがデヒドロアスコル ビン酸(DAsA)の膜透過も促進することが報 告され3)4),AsA とDAsA の細胞へ の取り込み機構の詳細が明らかになっ て きた.

この一文だけでもいくつかのことがわかります。

ひとつひとつ押さえていきましょう。

ビタミンC には2つの形態がある

まずアスコルビン酸(ビタミンC)には2つの形態があるようです。

アスコルビン酸(AsA) とデヒドロアスコルビン酸(DAsA) です。

アスコルビン酸は還元型であり、アスコルビン酸が酸化するとデヒドロアスコルビン酸になります。

つまりビタミンC は2つのカタチがあり、それぞれ取り込みにルートが違うということです。

『ナトリウム依存性ビタミンCトランスポーター(SVCT)』と『グルコーストランスポーター(GLUT)』

アスコルビン酸(ビタミンC)はナトリウムとの共輸送で取り込まれる

とあります。

この取り込みを行う輸送体を『ナトリウム依存性ビタミンCトランスポーター』といいます。

この SVCT が「アスコルビン酸」を取り込みます。

一方で👇

グルコースの輸送にかかわるトランスポーターがデヒドロアスコルビン酸(DAsA)の膜透過も促進する

この輸送体は『グルコーストランスポーター(GLUT)』といって、グルコース(ブドウ糖)を取り込むためのものです。

この GLUT が「デヒドロアスコルビン酸」を取り込むのです。

ここで、本記事のテーマ

グルコースとビタミンCは輸送体が共通、だからグルコースが多いとビタミンCが組織に取り込まれにくい

の元ネタらしき部分が出てきましたね。

ーーー

ちなみにGLUTにはたくさんの種類があります。

Rumsey ら4)はこれら六つ の トランスポーターとアフリカツメガエ ル の卵母細胞を用い て,AsA ,DAsA の輸送を調べ ,どの トラ ンス ポーターもAsA を輸送しない こと, GLUT 1(胎盤,脳,腎,赤血球などに分布)とGLUT 3(脳,胎盤,腎などに分布)はDAsAの輸送を促 進すること(見かけ一LのKm値はそれぞれ1.1±0.2 mM とL7±0.3 mM >, GLUT 4はわずかではある がDAsA を輸送すること, GLUT 2,5,SGLT lはDAsAを全く輸送しないことなどを明らかにした.

上記から以下のことがわかります。

  • どの GLUT もアスコルビン酸を輸送しない
  • GLUT1、3はデヒドロアスコルビン酸を輸送する
  • GLUT4はわずかにデヒドロアスコルビン酸を輸送する
  • 他のGLUTは何も輸送しない

まとめると

・還元型のアスコルビン酸を取り込むのは SVCT であって、これはグルコースとは関係なさそう

・GLUT はグルコースと酸化型のデヒドロアスコルビン酸を取り込むことができ、競合が起こりそう

ということです。

考察

ということで以下のことがあり得そうです。

・デヒドロアスコルビン酸に関しては、糖質の摂取量が増えると取り込みの競合が起こる。

・結果、ビタミンCの必要量が増える。

ということは、SVCT が十分に発現している組織ではこのことはあまり関係なさそうですし

SVCT が十分に発現していない組織ではアスコルビン酸の輸送は GLUT 頼りになって、関係性が強くなるでしょう。

当論文ではデヒドロアスコルビン酸の血中濃度は高くないから、GLUT でのビタミンC輸送はあまり重要でないだろうと述べられています。

しかし、「高容量のビタミンCでグルコース負荷試験においてインスリン分泌が遅れる」という論文もあり、これは膵臓ベータ細胞におけるグルコースの取り込みが競合した結果だと思われます。

academic.oup.com

このあたり一見、うまく理屈が噛み合いません。

この先の研究に注目していきたいところです。

結論

結論としては

  • 糖質を多く摂る場合は余計にしっかり摂取した方が良いかもね
  • どちらにせよビタミンC は重要なのでしっかり摂取しましょう

といったところ。

まぁ、平常運転ですね。

特に行動は変わらないのですが、こんな風に考えておくとこの先のビタミンC研究が出てきたときに素早く理解できるだろうと思います。

ではまた。

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