どうもサカトです。
今回は『ビタミンA中毒』について、とてもおもしろい資料を見つけたのでシェアしたいと思います。
メガビタミンを実践している方にとっても、良いお勉強になりますよ。
ぜひご覧ください。
ビタミンA中毒!
ビタミンA といえば、過剰症がうんたらとよく言われるビタミンです。
このビタミンA、実は過剰症を通り越して(?)もっと急性の『中毒症状』が存在しているんです。
「厚生労働省:自然毒のリスクプロファイル」に、良い感じでまとめられています👇
ビタミンAによる中毒症状
上記資料によりますと、ビタミンAの中毒症状は以下のものです。
食後30分から12時間で発症し、激しい頭痛、発熱、吐き気、嘔吐、顔面の浮腫がみられ、下痢、腹痛を伴うこともある。特徴的な症状は2日目ごろから始まる顔面や頭部の皮膚の剥離で、軽症では顔面,頸部などの局所的な落屑に止まるが、重症の場合は落屑は全身に及ぶ。回復には20~30日を要する。
ビタミンA中毒になると、とにかく皮膚が剥がれ落ちてしまうことが見て取れます。
他の症状は割とありふれたものなので、ビタミンA の中毒症状は「頭痛→皮膚が剥ける」と覚えておくと良いんじゃないかと個人的には思います。
「イシナギ肝臓」のとんでもないビタミンA含有量
私は釣りをしないので全然知りませんでしたが「イシナギ」という食べられる魚のレバーにより、ビタミンA中毒が引き起こされるようです。
食品衛生法によりイシナギの肝臓は食用が禁止となっております。
しかし、数年前にそのことを知らなかった新潟県の人が中毒事件を起こしているようです👇
なんと5〜10g程度の肝臓を食べるだけで、中毒になってしまうとのこと。
イシナギの肝臓中のビタミンA含量は10-20万IU/g程度であるので、肝臓5-10 gの摂取で中毒する可能性がある。
厚生労働省の上記の記述から、ヒトはだいたい100万IU以上のビタミンAを摂取すると中毒を起こすのだとわかります。
それでも死なないビタミンA中毒
ではビタミンA中毒で死者は出るのでしょうか?
最近10年間(2006年-2015年)では3件(患者数26人、死者数0人)が発生している。
とあり、どうもビタミンA 過剰摂取で死亡することはなさそうです。
100万〜200万というとんでもない量を一気に摂取したとしても、誰も死なないというところは注目したいところです。
だからといって長期摂取のリスクがどうとはいえませんが、なかなか安全性の高いやつだなぁと個人的には思います。
イヌイットはビタミンA中毒を経験的に知っており、ホッキョクグマの肝臓を決して食べない。また、かつて北極探検隊が、ホッキョクグマの肝臓をシチューにして食べて中毒した例もある。
とのことで、おそらくこのシチューを食べた人なんかはもっと大量のビタミンAを摂取しているかもしれません。
死にはしませんが、動物の肝臓を食べることにはちょっとリスクがあるというサバイバル知識を持っておいても損はないでしょうw
ビタミンA中毒のあとがき
イヌイットなんかは、きっとホッキョクグマの肝臓に「特有の毒」が入っていると思っているでしょう。
しかしそうではなく、その正体は「多すぎるビタミンA」だったんですね。
なかなかに面白い話でしょう?
普段からビタミンAをサプリで摂取している人は、頭痛や皮剥けがあれば過剰を疑っても良いかもしれません。
代謝には個人差もあるでしょうから、気にかけておいて損はないと思います。
次に気になるのは「なぜ、イシナギやホッキョクグマの肝臓にだけ、飛び抜けて高濃度のビタミンAが蓄積されているのか」ですかね。
またリサーチして見ようと思います。
それでは!