>> プリズナートレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ ポール・ウェイド (著) | Amazon
『刃牙』読者には猛烈に刺さる表紙ですね!
表紙にあの「ビスケット・オリバ」。
そしてタイトルが『プリズナー・トレーニング』とくれば、アラサーおやじの私の目に留まらないわけがありません。
しかし、です。
どうしても気になることがあります。
それは帯の文言プロテインは不要!です。
というのも、私は「身長176cm体重48kg」という超痩せ型から、「かるく腹筋の割れた状態で体重73kg」まで増量を成功させた経験があります。
そんな私にとって、最も気になったのはタイトルでも表紙でもなく、プロテインは不要の一文。
過去記事に書いていますが、私の体重を人生で初めて増やしたのはプロテインなんです。
ほとんどプロテインだけで10kg増量に成功したのですよ。
もちろん最初の10kgから先の増量は、プロテインの力も借りつつ、ウエイトトレーニングと食事全般によって体重を増やしていきましたけどね。
そんな経験のある私からすれば「プロテイン不要!」は見逃せません!
おうおうどういうことか教えてもらおうかぃ!?
という気持ちで即ポチりましたよー。
では早速ですが、この本の内容を私なりに解説していきます。
「プリズナートレーニング」とは何か
プリズナー・トレー二ングとは何か。
それは
キャリステニクス(自重トレーニング)
です。
本書では自重トレーニングのことをキャリステニクスと呼んでいます。
ま、要は普通に、自重トレーニングのことですね。
本のタイトルを「自重トレーニング」にしたら、つまらないタイトルなので本が売れません(笑)
私は「自重トレーニング」と聞くと何か、薄暗い畳の部屋でせっせと腕立て伏せや逆立ちをする男の姿が思い浮かびます・・・。
失礼ですが、あんまカッコよくないというか・・・(私の偏見です!すみません!)
しかし「囚人(プリズナー)トレーニング」と聞くと、急にプリズン・ブレイクの世界に意識が飛びます!(笑)
入れ墨の入った屈強な男が、独房の中で片手で懸垂している姿が。
これはかっこいい!
ネーミングで印象がまったく変わるいい例ですね。
「プリズナートレーニング」の内容
口伝で伝えられた技術
キャリステニクスは失われた技術である。
超人的な人々の間で古代ギリシャ時代から連綿と受け継がれてきたが、現代ではウエイトやマシンを使ったビジネスによって失われてしまった。
それが唯一生き残っている場所がアメリカの監獄である。(要約)
とのこと。
一子相伝の拳法のように、文書には残されず口伝の形で、現代に伝えられた技術・・・。
それが実は、アメリカの監獄で息づいているのだ、と(ほんまかいな)。
でもこれは燃えますね~!
やる気出ます!
ウエイトでは超人的なパワーは得られない
超人的なパワー(機能性)はキャリステニクスでつくられる(要約)
近代的なウエイトトレーニングでは、超人的な機能性は発揮されないんだと!
不自然な行為なのであると。
まあ、言いたいことはよくわかります。
種目
ではそのキャリステニクスにはどんなメニューが存在するのか?
気になりますよね。
ちなみにウエイトトレーニングにはBIG3と言われる種目が存在します。
ベンチプレス
デッドリフト
スクワット
です。
これに対し、キャリステニクスにはBIG6が存在するのです!
というか、BIG6がキャリステニクスのトレーニングの全てです。
そのかわり、6つ全てに10段階のステップがあるのです。
ここがウエイトトレーニングのBIG3と大きく異なるところです。
簡単なものから難しいものへ段階的に変化していくのですね。
そしてそのBIG6は以下のものです。
プッシュアップ
腕立て伏せのことです。
プルアップ
懸垂です。
スクワット
唯一、ウエイトトレーニングのBIG3と被っています!
スクワットです。
レッグレイズ
鉄棒にぶら下がった状態で足をあげるような感じの動きです。
腹筋を鍛えます。
ブリッジ
ブリッジです。
仰向けに寝た状態からアーチ状に身体をそらします。
ハンドスタンド
これは「逆立ち」のことです。
これが、すごく簡単なやり方から超人的なやり方まで10段階、紹介されています。
例えばプルアップ(懸垂)だったら、最初は立てった状態から手すりでもつかんで、後ろに身体を倒して、また起き上がるだけです。
斜め懸垂ですね。簡単です。
しかしこれが最終的には片手で懸垂というところまでいくわけです。
プリズナートレーニングについて、プロテインについて
ボディビルやパワーリフティング、一般的なトレーニーへの批判のくだりは、当たり前の話ばかりでつまらなかったです。
ボディビルは筋肉を見せる競技だから、当然見た目に対し機能性は「相対的に」低いだろうし、競技で勝つために不健康なこともやります。
パワーリフティングは重量を上げる競技だから、関節への負荷は高く故障との戦いだろうし、勝つために不健康なこともやります。
一般トレーニーはイメージ先行で、目的に対し間違った手段を用いるばかり。
正しいので「その通り」、としか言いようがありません。
批判的な物言いはありきたりな広告戦略で、たいした論拠はなかったですね。
ていうかそれよりなにより!忘れてませんか!?
帯にはプロテイン不要!と書いてあるが、食事・栄養に関しては一切書かれていない!
これではなぜプロテインが不要なのかが知りたい人(知りたかった私)は読む意味がないです!
帯を正せば「不要なのは器具」ですよ。
でもこれ自重トレーニングの本なんで当たり前じゃないですか、そんなの。
アメリカの監獄の話は面白いです。もちろん。
でも、それだったら他にもっと面白い本がありますけどね・・・。
これはガッカリ、やられましたよ・・・(泣)
やっぱ要るんですよプロテインは(笑)
プリズナートレーニングの引用
では、読んでいて部分的に面白かった部分を少しですが、軽く紹介していきます。
昔のストロングマンや身体文化の研究家は、スクワットが大腿全部(ハムストリングスや大腿四頭筋)を鍛えることを理解していた
これはわかります。
スクワットしててハムに入るときはある。
ぶら下がって行うエクササイズで肩を安全に保つには、肩を締めることが欠かせない
これもわかる(わかってるはず)
肩を締めるという表現が新鮮で気に入りました。
ブリッジは(中略)東洋では、エクササイズの王とみなされている
ブリッジの有用性への着目はとても新鮮だった。
というのも、ヨガなどのもっと理念的な「細身の運動の世界」では頻出だけど
ゴリゴリの筋肉関係(?)からブリッジの話が出てくるのは初めて見たので。
すごくブリッジしたくなりました。
なんせエクササイズの王ですからね!きっと健康的なんだと思いますよ!
おわりに
私の中でもまさに賛否両論でしたよ(笑)。
・表紙がヤバイ
・自重トレを囚人トレと表現したのは素晴らしい
・明確なウソとも言えないけど・・・プロテインをスルーするなよ(笑)
・囚人トレしたくなった。特にブリッジやりたい。
さて、こういうのは実践してナンボです。
私も早速、日々のトレーニングにBIG6を取り入れてみることにします!
ポール ウェイド氏に感謝
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