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『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』を読み返したら見えてきた4つのこと【なぜ長期の糖質断ちは問題なのか】

どうもサカト(@Sakato0)です。

今回は『シリコンバレー式 最強の食事』を読み返したら見えてきた4つのことを書こうと思います。

今回は『シリコンバレー式 最強の食事』を読み返したら見えてきた10のことを書こうと思います。
>> シリコンバレー式 自分を変える最強の食事 | Amazon

読み返すのは約2年ぶり。

あれ以来、筋トレ・ダイエット・メガビタミン・分子栄養学・短眠などなどにハマり倒してきた今。

    そしてケトジェニックをやり始めて、ケトーシスで脳がクリアになった状態の今(笑)

この本を読み返すと絶対おもしろい!と思いつきました。

今読み返すと「なんだデタラメだな」と思うのか「こんなハイレベルだったのか」と思うのか。

結論をいうと、超ハイレベルでした。ほとんど読めていなかったのです。

著者の主張をひとことでまとめると

本書では様々な方法で「最強」になる方法を提案してきますが、いったい何をしているのかをギュッとまとめますと

 身体の炎症をできるかぎり抑える

ことにひたすら注力していると言えます。

目的は、クリアな脳を保つこと・常に気分良く過ごせること・適切な集中力を発揮できること、などなど。

要するに

 脳の状態を最強に保つこと

が目的となっています。

(さらに脳に特化した次の著作もあります。)

で、脳の状態を最強にするためにもっとも大切なことは、全身の炎症をできる限り抑えることなのです。

大事な認識は「身体のどの部分であっても炎症が起こると脳はただちに影響を受ける」ということです。

「身体のどこかで炎症が起こっている」ということは、怪我だったり感染だったりを起こしていると脳は解釈します(どうでもいいアレルギー反応だったとしても!)。

そうなると脳は「炎症が収まるまでおとなしくしろ!」という司令を発するわけです。

やる気なく、だるく、鬱々とした気分を生み出すのは脳であって、その原因は「どこかで起こっている炎症」なのです。

炎症を減らすため

炎症を減らすために様々な方法を使います。

デトックスを重視

炎症をなくすために、ひたすら著者が重視していることは「毒への対応」です。

「毒を摂取しないこと」と「毒を処理・排泄すること」を合わせてデトックスと呼びたいと思います。デトックス = 毒への対応 です。

特にカビ毒です。

後述しますが著者が基本的にケトジェニックを勧める理由のひとつに

 穀物は圧倒的にカビ毒が発生しやすい

というものがあります。

穀物や豆類などは、製造・貯蔵・運搬・加工のあらゆる過程でカビ発生のリスクにさらされます。

なんとなくイメージできるはずです。

単一の穀物が大量に一箇所で栽培され、容器に詰められて長時間輸送される・・・

穀物は、冷凍で輸送されるわけでなく、真空パックされるでもなく、缶詰にされることもありません

いかにもカビそうだと思いませんか?

穀物・豆類は最大のカビ毒リスクなのです。

ここで私が重要だと思っていることを言います。

この認識がカビ毒を考えるにあたって最も大切かもしれません。

 加熱によって「カビ」は死ぬが「カビ毒」はなくならない

例えばコーヒー豆は焙煎することで、そこに付着しているカビ菌は死にます。

しかし、既にそのカビが吐き出した毒は、もう分解されることはないのです。

カビ毒Q&A|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局

👆 上記記事がカビ毒についてわかりやすく書いています。

あなたの代わりに内容をまとめましょう。

  • カビ毒は加熱ではちょっとしか減らない
  • 加工工程で除去されることがある
  • 虫食い・変色の選別(ピッキング)は有効

これらはつまりどういうことだと言えるか。

私の意見ですが、こう言えると考えます。

  • 汚染された食品を洗浄や調理などで自力で解毒するのは無理
  • 逆に抽出成分のサプリなどのほうが汚染が少ない可能性がある
  • ハンドピッキングなどの高級品を選んだほうがいい

とりあえず「カビは死んでもカビ毒は残る」ことだけでも記憶して帰ってください。

ここがカビについて考えるときの第一歩です。

ケトジェニックを基本としている

穀物のカビ毒に対するひとつのアンサーがなんと「ケトジェニック」です。

そもそも穀物をほとんど食べないという選択です。

もちろん理由はそれだけでなく、ケトジェニックには驚くべきメリットがたくさんあります。

例えば「糖化の抑制」。

血糖値を低値に保つことにより糖化を強力に防ぎます。

糖化は老化であり、これはそのままアンチエイジングとなると思われます。

糖化抑制により AGEs による炎症が起こりません。

例えば、ベータヒドロキシ酪酸(ケトン体)による抗炎症効果。

直接、炎症を抑えてくれます。

さらに当然ながら、体脂肪分解作用の亢進など。

さまざまな角度で抗炎症に役立ってくれます。

これを利用しない手はないわけですね。

筋トレは「完全無欠」の運動

 筋トレは完全無欠の運動です。

筋トレは、効果を引き出すのに最低限の管理されたストレスを身体に与える方法だからです。

これによって、筋肉量が増え、男性ホルモンが放出され、BDNF(神経成長因子)が増え、GH(成長ホルモン)が放出され、気分を改善し、抗酸化能を高め、血流を改善します。

他の運動では不完全なのです。

長時間のランニングでは男性ホルモンがむしろ減り、コルチゾールの分泌によって筋肉が減少し、成長ホルモンも出ません(おそらくBDNFは増えるし、血流も高まりますが)。

逆にウォーキングでは負荷が弱すぎて、血流が改善する程度にとどまるでしょう(それも素晴らしいですが)。

ダメではありません、不完全なのです。

もちろん筋トレの効果もやりかたによります。

本当に筋力向上や筋肥大に特化するのなら、健康は犠牲にされます(当然です。ただそもそも圧倒的に健康体でなければ勝てませんがね!)。

 筋トレ(もしくはHIIT)は、完全無欠な運動でありうる

というのが正確な表現でしょうか。

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長期間の完全な炭水化物断ちはおすすめできない(←オススメ記事😃)

デイブ氏も実際に経験したようですが、長期間の完全な糖質断ちはいろいろ問題がでてくるそうです。

彼が言うには以下のもの

  • ドライアイ
  • 睡眠の不調
  • 甲状腺の不調

その理由はあまり詳細には述べられていませんが・・・、ちょっと考えてみました。

なぜドライアイになるのか

いくつかの主要な臓器や組織(赤血球、角膜、水晶体、網膜)などの細胞では唯一の栄養素として限りなく重要
糖質制限ダイエット ー その光と影(3)|くにちか内科クリニック

特に目において、糖質はかなり重要な様子です。ケトン体も利用できないわけです。

完全糖質カットで糖新生にだけ頼っていた場合、目のエネルギー不足が起こってくることは不思議ではありませんね。

なぜ睡眠がうまくいかなくなるのか

まずシンプルに体感として、糖質をたくさん摂ると眠くなります。

高須クリニック院長のパートナーでいらっしゃる西原理恵子さんも著者のなかで「眠らせたかったら炭水化物」と書かれていたのを記憶しています。

また

つまり、食肉摂取とともに、ブドウ糖、砂糖を摂取してインスリンの濃度を高めないとトリプトファンは脳に入らないのだ(図4)。
脳の栄養~ブドウ糖(砂糖)とトリプトファンを中心として~

とあるように、脳でのトリプトファンの利用にグルコースが関わっていることが伺われます。

インスリンが働かないとトリプトファンが脳にあまり入らず、セロトニン→メラトニンがあまりつくなれないことが原因と言えそうです(なのでデイブ氏のやり方では夜間に少量の糖質を摂取します)。

(ちなみに睡眠に関して当ブログでは>> 睡眠の常識はウソだらけが指定教科書となっております)

なぜ甲状腺が不調になるのか

甲状腺機能低下に関しては「確か、書いてたな・・・」と思い調べ直しました。

有料メルマガ 【博士のダイエット&バルクアップ研究所】糖質制限とLow-T3の関係は において、山本博士が鬼解説しています(笑)

「鬼解説でワロタw」 って感じです。やっぱスゲェですわ・・・。

詳しくはバックナンバーをご購入ください。

軽くまとめましょう。

  • 代謝が落ちているのは低カロリーによるもので低糖質によるものではない
  • Low-T3 になるのは、GLUT4 の発現が不要になったことに対する人体の対応にすぎない

「極端な糖質制限が飢餓状態になり、T3が低下して代謝が落ちる」みたいな感じがよくある糖質制限批判です。

決定的なのは上記メルマガで紹介されている 👇 の実験

The effect of varying carbohydrate content of a very-low-caloric diet on resting metabolic rate and thyroid hormones. - PubMed - NCBI

これ要するに、超低カロリーにおいての「高糖質VS低糖質」です。

 結果は「どちらも Low-T3 になる」し「しかも低糖質のほうが安静時代謝が高かった」です。

この時点で「糖質制限で代謝が落ちる」は大間違いじゃないですかね。

「フツーにカロリーを落としすぎない糖質制限をしてください」って感じ。

タンパク質も脂質も必要なのは言うまでもないですよー。

絶食的なダイエットの問題点をケトにかぶせないで欲しいですね。

そこに加えて、山本博士も推奨するように「サイクル」させたり「チート」を設けたりすれば完璧かと思われます。

デイブ氏は夜に30g程度の糖質摂取 + 週1~2回は100~150g程度の夜間の糖質摂取を推奨しています。

これはスタイルの違いと見なして良さそうです。

ちなみに、神の著作は読んでおいて損はないです(たぶんほとんどの人は挫折すると思いますがw)

>> 神の著作 | Amazon

あとがき

めちゃくちゃ面白く読ませていただきました。

一気にケトジェニック生活を理論的に見通すことができたように思います。

気になったのは「メガビタミンについての言及がない」ことくらいですかね。

これはつまり「リアルフード志向」で「超高級なメソッド」、ということになりそうです。

「グラスフェッドの牛肉」なんて、私には食べ続ける財力ありません。

なのでその辺の解毒やストレスには、メガビタ・メガサプリで対応します。

お金に余裕がある人なら「食材を選び抜く」デイブ式で。

そうでもないなら「栄養の力で補う」山本式で、といった見取り図が私の中では描かれています。

そんな見方で本書を読んで見るとおもしろいかと。

それではまた。

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幼少期のアトピー性皮膚炎からはじまり、「脂性・ニキビ・吹き出物・赤み・シミ」に長く悩まされ続けてきた私が「フツーそこまでやらねーだろ」な方法で『肌』の悩みのすべてを改善した方法を note にて公開しました!(笑)

「自分史上最高の肌」をつくり上げるための『かなり踏み込んだ』栄養学|sakato0927|note

普段は筋トレや栄養・健康全般の話をすることが多い私が、なぜ急に『肌』のことを書こうと思ったかと言うと、運動や栄養の徹底改善によってあらゆる不調が治っていく中、『肌』の改善だけはそこそこのレベルに留まり続けていたからです。

そもそもアトピーでアレルギー体質の私にとって『肌』の改善は最も困難なテーマだったのでしょう。

そこに腹が立った私は(笑)、さらに研究と実践を「フツーそこまでやらねーだろ」なレベルまで突き詰めました。

実は納得のいくレベルまで来るのに「何年もかかり」そこまでに逆にヒドイ時期も含めて「何段階も」あったのですが・・・。

今回はその試行錯誤の中、たどり着いた結果のすべてを網羅的に書きました。

正直に言いますと、まったく簡単な内容ではありません。

おそらくほとんどの人にとって、いきなりすべてを実践するのは無理でしょう。

しかしそれでも「美容関係はあまりにも正しい情報にたどり着きにくい」「本格的な知識がまとまったものがない」ことに気づき、あえて簡単な内容にすることなく公開しました。

この note がひとつの道しるべになりましたら幸いです。

内容は特濃ですので、本気の方だけどうぞ。

note の内容等で何かわからないことなどありましたら、いつでも質問受け付けております。