「プロテイン飲みたいけど、体臭がきつくならないか不安だ」
「実際、臭くなった気がする・・・なんとかならないの?」
「どうしてそんなことになるのか、理由とできれば解決方も教えて!」
という要望に答えます。
プロテインを飲むと体臭がきつくなる理由
だいたいアンモニアのせいです。
ご存知の通りアンモニアは臭いです。刺激が強いので手で仰ぐようにして嗅ぎましょう。
なぜプロテインでアンモニアが発生するのかというと、こんな感じ。
- アミノ酸が代謝されるとアンモニアになるから
- 運動するとアンモニアが出るから
- 腸内環境が悪化するとアンモニアなどが出るから
それぞれ見ていきます。
体臭がきつくなる理由:アミノ酸が代謝されるとアンモニア
余分なタンパク質は3つのルートで他のものに変換されます(R)
- アンモニアに変わる
- 脂肪に変わる
- 他のアミノ酸に変わる
3ルートある分、「ストレートに体脂肪に変わる余分な糖質や脂質」よりもはるかにマシなわけですが・・・
アンモニアに変わるというのが特有の困ったところですかね。
このアンモニアが肝臓においてオルニチン回路で尿素に変換されるのですが、アンモニアが多すぎると処理が追いつきません。
結果、血液中にアンモニアが流れ出ます。
すると汗となって体外へ出て、体臭となるという流れです。
体臭がきつくなる理由:運動するとアンモニア
「プロテインを飲むということは運動をするということだ」という決めつけをしちゃってますが、そういうこととして進めます。
運動をしてもアンモニアが発生します。
アンモニアの発生経路は6つくらいあるそうですが、運動では主にプリンーヌクレオチド回路からアンモニアが発生するそう(R)
正直よくわかりませんが(科学的にも意外とよくわかっていないみたいですが)、運動をハードにするほど代謝物質であるアンモニアが多く出るのは間違いないでしょう。
体臭がきつくなる理由:腸内環境が悪化するとアンモニア
タンパク質を摂りすぎると、腸内環境が悪化して、悪玉菌がアンモニアや硫化水素を発生させる
って、よく言われてますが。
ぶっちゃけこの言い方はちょっと違うかなと思ってます。
別に私は医者でもなんでもないので、適当に聞き流して欲しいところですが、私はこう考えています。
未消化のタンパク質が大腸までいくと、それを腸内細菌が分解して NH3 や H2S を発生させる。
「タンパク質が腸内環境に悪い」は短絡しすぎです。
タンパク質が未消化で大腸までいってしまうことが問題なんです。
もちろんタンパク質のとりすぎでそうなることもあるでしょうが、私のさんざん下痢と戦った自分の経験から言いますと、犯人はむしろ「脂質」の取りすぎじゃないかと。
脂質は他の栄養の吸収を遅らせる作用があるくらい消化が大変なもので、脂質を取りすぎると消化が追いつかずに栄養素が未消化で大腸までいってしまう。
「その場合に」未消化のタンパク質があると有害なガスが発生する、という流れです。
未消化の炭水化物や脂質は大腸においてそう悪さをしませんから、タンパク質が悪いように見えるのです。
しかし、「タンパク質が未消化で大腸までいってしまうこと」の原因、つまり真の原因は消化を困難にさせている「脂質のとりすぎ」・・・ではないのかなと。
いや、長々と失礼しました。
詳しくは >> なぜプロテインを飲むと下痢になるのか?完全解決への9のヒントにて熱く語ってます。
ただの経験談&自説なので読まなくて OK です・・・。
ともかく、プロテインでタンパク質を多く摂ると、腸においてアンモニア等が出るリスクが高くなるということは間違いないでしょう。
プロテイン体臭問題の解決法
お待たせしました。ではどうするのか、という話です。
どうしたってアンモニアは、発生します。
問題は、いかにアンモニアを除去るかです。
実はすでにちらっと書きましたが、アンモニアを尿素に変換するのはオルニチン回路です。
つまり、この回路をぶん回せば、アンモニアを除去れます。
オルニチン回路はざっくり抽象すると
(→オルニチン→シトルリン→アルギニン)(→オルニチン→シトルリン→アルギニン)
という変換回路がぐるぐる回ってるイメージ。
ここのオルニチンのところにアンモニアが入って、アルギニンのところで尿素となって出てくるイメージです。
というわけで、これらを補給してやれば回路はよりスムーズに回るわけです。
どれでもいいと思いますが、ここは筋トレブログですから、特に馴染みの深いアルギニンに注目します。
プロテイン体臭問題解決法:アルギニン
ご存知(?)アルギニンです。
男性諸君からはだいたい亜鉛とかシトルリンとかマカの仲間だと思われているアルギニンですが、アルギニンは非必須アミノ酸でして、あらゆる観点から重要な栄養素です。
こいつをしっかりと摂取してやれば、たとえタンパク摂取量が多くても、オルニチン回路がぶん回ってアンモニアが消えます。
ただ調べると、アルギニンはなかなか食品からの摂取は難しい。
なんといっても痛手なのは、我らのホエイプロテインさんがアルギニンの含有量が少ないこと。
これはあまりにも痛い。
ホエイさん唯一の欠点と言えます。
とにかく、かなり不足しやすいアミノ酸です。
だからこそこんなにサプリが盛況なわけですが。
というわけで結論を言うと、私のおすすめは以下の4つの方法です。
- アルギニンサプリを飲む
- コラーゲンサプリを飲む
- ソイプロテインを飲む
コラーゲン・ソイはアルギニンを豊富に含みます。
というか、上記以外でアルギニンを十分に摂るのは私が検討した限りは無理です。
まぁ大豆からと食品からコラーゲンを爆食いとかでもいけるかもしれませんが、その場合とんでもないマイナスもセットでついてきます。
ここでは詳しく述べませんが、脂質が半端なくついてくることくらいはイメージできるかと思います。
そこでサプリなわけですね。
要するにアルギニンはサプリメントで補おうというのが私の結論になります。
ちなみに、別にお高いコラーゲンサプリを買う必要はありません。
実は普通にスーパーで売ってるゼラチンで十分(というかぶっちゃけほとんど同じものです)。
>> 森永製菓 クックゼラチン 13袋入り (5g×13P)×4箱 | Amazon
こいつをサプリとして飲んでる人を見かけたら・・・間違いなく玄人ですね。
サプリとして売っているコラーゲンならこれとか。
>> Doctor's Best, Collagen, Types 1 & 3 Powder, 7.1 oz (200 g) | iHerb
プレワークアウトとして使うならやはり吸収のはやいアルギニンサプリを使うべき。
粉はえぐくてまず過ぎるので錠剤で。
>> Source Naturals, L-Arginine L-Citrulline Complex, 1,000 mg, 120 Tablets | iHerb
ソイプロテインはすみません、あまり真剣に商品を検討したことがないので、各自選んでください。
おわりに
確かに、プロテイン(というか高タンパク質摂取)で体臭が悪化するリスクはあります。
が、それを補って余りある健康効果のあるプロテインを私は推して行きますよ。
なにげに腸内環境には言及しませんでしたが、特に難しい話じゃないので適当にググってください。
食物繊維とかプロバイオティクスとか、そんなんです 笑
あ、私はそれより低脂質な食生活を推しますけどね。
「ホエイ + コラーゲン(ゼラチン)」や「ホエイ + ソイ」は互いの弱点を補い合う素晴らしい組み合わせです。
個人的には「ホエイ + コラーゲン」の組み合わせは神の領域だと思っていますが、詳しくはまた別記事にて。
追記:2019/07/08
基本的なことを書くのを忘れてました。
そもそも肉・魚をしっかり食べれば、アルギニンをそこそこ摂取できます。
アミノ酸の割合で言うと6〜7%程度。
100g のタンパク質をとれば 7g くらい摂取できます。
脂質のことを考えるとやはり神は鶏むね肉。
自炊が嫌いな私には悩ましいところです・・・サラダチキンは嫌いだし。
タンパク源をホエイに頼りすぎてる私のような手抜きトレーニーには、アルギニンサプリは必須ということですね。